麻生太郎首相は18日、ロシア・サハリンを現職首相として初めて訪れ、液化天然ガス(LNG)の対日輸出記念式典に出席し、メドベージェフ大統領との首脳会談に臨む。
日ロ間最大の懸案である北方領土問題について、今後の交渉進展につながるきっかけをつかみたい考えだが、ロシア側の対応を測りかねているのが実情で、具体的な成果は見通せていない
領土問題では、大統領も昨年11月にペルーで行われた首相との初会談で「解決を次世代に委ねることは考えていない」と自らの手で決着させる決意を表明。1月24日の電話首脳会談でも「2国間のすべての問題について話し合いたい」と強調した。
ロシアは天然ガスの輸出停止問題などで欧州連合(EU)加盟各国との関係がぎくしゃくしているだけに、大統領の発言にはアジアの主要国である日本との関係強化を図りたいとの思惑も透けて見える。