【ニューヨーク15日共同】経営危機に陥った米自動車最大手ゼネラル・モーターズ(GM)が政府に提出する17日期限の経営再建計画をめぐり、全米自動車労働組合(UAW)との交渉が暗礁に乗り上げたと米メディアが15日までに報じた。クライスラーの交渉も難航中とされ、両社の計画提出が遅れたり、労組の合意がないまま提出する可能性もあるという。
米紙ウォールストリート・ジャーナルなどによると、13日夜にGMとUAWの交渉は打ち切られ、再開のめどが立っていない。
交渉では、GMの医療費負担をUAW運営の信託基金に移す際にGMが負担する拠出金約200億ドル(約1兆8400億円)のうち、半分をGM株式での支払いに置き換える条件に関して合意に至っていない。
昨年12月にGMとクライスラーへの米政府による緊急融資計174億ドルが決まった際、政府側が計画策定に向けて拠出金負担の減額をUAWと合意するように求めていた。
同紙によると、GMは再建計画で、事業継続のための数十億ドルの追加資金支援を求める案や、合理化のため連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)を申請する案も示す方針。労組との交渉結果が政府判断に大きく影響するとみられている。