多摩信用金庫(旧多摩中央信用金庫)府中支店営業課長の後藤博樹さん(当時39歳)が刺殺された事件から丸4年たった14日、府中署の特別捜査本部が、京王線府中駅など5か所でチラシなどを配り、市民に情報提供を呼びかけた。これまで、犯行に使われたとみられる白いゴム手袋やリュックサックなど遺留品は数点発見されているが、決め手に欠けたまま捜査は難航している。
同支店前には午前10時ごろ、府中署員らのほか後藤さんの父、正夫さん(74)(八王子市川口町)ら家族も駆けつけた。あいさつに立った母親のリウさん(65)は「この4年間は、逃げ回っている犯人に対する怒りと悔しさで過ごしてきた。子どもの成長を見届けずに亡くなった息子の無念を一日も早く晴らしてほしい」と訴えた。
事件発生は2005年2月14日午後11時50分ごろ。残業を終え、部下と職員通用門から駐車場に出ようとした後藤さんが、柳刃包丁を手にした若い男と鉢合わせになって格闘になり、胸などを刺されて死亡した。男は黒のニット帽、青っぽいジーンズ姿で、白い運動靴をはいていた。血液型はO型と判明している。現場には、蛇腹式バンドを取り付けた米国GUESS社製の腕時計が落ちていた。情報提供は、府中署(042・360・0110内線6533)へ。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090214-OYT8T01131.htm