派遣労働者の使い捨ては許さない−。日系ブラジル人など外国人の多く住む群馬県太田市で15日、不況で契約を打ち切られた外国人と日本人の労働者が「企業と行政は派遣労働者の雇用と生活に責任を」などと訴え、デモ行進した。
太田地区労働組合協議会などの主催で、埼玉県熊谷市や栃木県佐野市、宇都宮市などからも労働者がかけつけ、約200人が参加。ブラジル国旗を掲げ「企業・行政は住居を保障しろ」などと書かれたプラカードを手に、「日系ブラジル人の雇用を守れ」「日系ブラジル人の子どもから教育を奪うな」などと叫んだ。
工場で働いていたが、昨年末に派遣会社から解雇され、公共職業安定所(ハローワーク)に行っているという群馬県大泉町の日系ブラジル人山中ネルソンさん(61)は「仕事がない。家賃が払えなくて困っている」と話した。