個人の自由などをテーマに優れた作品を発表した作家に贈られるイスラエルの文学賞「エルサレム賞」の授賞式が15日、ことしの受賞者に決まった作家の村上春樹さん(60)が出席してエルサレムで行われる。欧州系言語以外の作家への授賞は初めて。
エルサレム賞は、イスラエルが首都と定めるエルサレムの市長が任命した選考委員会が決定。村上さんについて「芸術的業績と人間への愛に深い敬意を表する」とし「作品にヒューマニズムが明確に反映されている」ことを授賞理由とした。
イスラエルでは「ノルウェイの森」など村上さんの数作品がヘブライ語に翻訳され、人気作家として定着している。エルサレム賞はこれまで米国の劇作家アーサー・ミラーのほか、ノーベル文学賞受賞者の英哲学者バートランド・ラッセルらに授与された。
一方、日本の非政府組織(NGO)を含む複数の親パレスチナ団体は、受賞がイスラエルの政策を擁護することになるとして、村上さんに受賞辞退を呼び掛けていた。(共同)
(2009年2月15日18時34分 スポーツ報知)
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