奈良県桜井市の長谷寺(小野塚畿澄(きちょう)管長)で14日、邪気を払う鬼追いの儀式「だだ押し」が行われた。
参拝者らは春を思わせる陽気のなか、大松明(たいまつ)を担いだ数人を従えた3匹の鬼が、奇声をあげ、本堂の周りを駆け回る光景に見入った。
本堂の本尊・十一面観音菩薩(ぼさつ)像(重文)前での法要の後、ほら貝と太鼓を合図に赤、青、緑の鬼が本堂から追い出された。鬼は参拝者らにうなり声を浴びせて暴れたが、僧の法力で退散。参拝者らは無病息災のお守りにと、松明の燃えかすを拾っていた。
「だだ押し」は、新年を迎える法要「修二会(しゅにえ)」を締めくくる火祭りで知られ、大勢の写真愛好家らが詰めかけた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090215-OYT1T00459.htm