「ナイフと木の棒を持った男が歩いている」——。茨城県土浦市下高津で12日午後、不審者を見かけたという110番があり、周辺は約50人の土浦署員が配置されるなど一時騒然となった。
その後、つえを作るために木の枝をはらっていたと判明、関係者は胸をなで下ろした。
防刃チョッキと無線を持った署員が行き交い、覆面パトカーや赤色灯を付けたパトカーも集まり、聞き込みや下校途中の小中学生の見回りを行った。土浦市も青色防犯パトロールカーで周辺を巡回、市教委は、現場付近の小中学校4校に緊急の電話連絡をしたという。現場に最も近い市立下高津小は、4、5、6年生の児童の下校時間とかち合い、地区ごとに班を作り、教諭が2人ずつ付き添い集団下校。「サバイバルナイフを持っている」という情報もあったため、同小の関係者は「去年の3月の荒川沖駅の事件が頭をよぎった」と話す。
「男性が雑木林で木の枝を刈って、つえを作っていた」という目撃情報が寄せられ、午後5時半過ぎに警戒態勢は解除された。住民からは「人騒がせな……」という声も聞かれたが、同署は「即座の通報は市民の危機意識が高まっている証拠」としている。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090214-OYT1T00596.htm