埼玉県草加市住吉の市立歴史民俗資料館で、珍しい和紙製の「吊(つる)し雛(びな)」が展示されている。
鳥取県の流し雛が源流とされ、女の子が初節句を迎える際に、女衆が安産の象徴である犬や神様の使いとされたウサギ、毒消しのダイコン、大願成就のナスといった縁起物を端切れで作り、ひな人形の脇に吊して飾ったのが始まりとされる。
会場には、市内の愛好家たちが作った19連、1000個あまりの縁起物が吊され、華やかな女の節句を演出。1912年(明治45年)に作られた雛人形も展示されている。同資料館で働く柳路テルさん(67)は「私も参加した吊し雛教室の生徒が3か月かけて作った小ぶりな吊し雛もあります。ぜひ見に来て」と話していた。
展示は3月5日まで。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090215-OYT1T00415.htm