消費者の節約志向が強まる中、大手スーパー各社などの値下げ競争が加速している。食料品から日用品、衣料品まで生活必需品を中心に、累計数千品目が値下げ対象となっている店もある。1円でも切り詰めたい家計にとっての手助けになりそうだ。(経済部 中沢謙介)
イオンは全国のジャスコなど2000店舗で、昨年10月以降これまで合わせて最大約2000点を従来価格から10〜30%値下げしている。低価格が売りの自主企画商品の「トップバリュ」のトイレットペーパー(12ロール、328円)を298円に値下げするなど、元々割安な商品も例外ではない。
ダイエーは食料品や肌着などの生活必需品を中心に、すでに2007年9月から値下げを始め、品目を徐々に拡大。現在は4000品目を従来よりも10〜40%安く売っている。
業界で今、話題を呼んでいるのは、大手スーパー西友が昨年12月に始めた「他社チラシ価格照合」制度だ。同じ商品で、他社店舗のチラシの価格が西友より安い場合、西友のお店にチラシを持って行けば、その価格まで下げて販売してくれるサービスだ。酒や総菜などは対象外だが、他店チラシのお目当て商品が西友にも置いてあれば、「あちこちの店に行かずに、西友だけで安く買い物が済ませられ、時間とお金の節約になる」(西友)のが売りだ。
イトーヨーカ堂は昨年8月、ヨーカドーより1〜3割安く販売する食料品中心の安売りスーパー「ザ・プライス」を東京・足立区に開店した。チラシの作成回数をヨーカドーの3分の1の週1回にするなど低コスト運営を徹底した。500ミリ・リットルのペットボトルが87円、大玉のタマネギやジャガイモが1個20円前後のため、価格に敏感な、子供を持つ若い夫婦などでにぎわっている。
http://www.yomiuri.co.jp/komachi/news/mixnews/20090214ok03.htm