三洋電機の生産子会社「三洋電機コンシューマエレクトロニクス」(鳥取市立川町)が約四百人の管理職に対し、二十万—三十万円以上の三洋グループ製品を、今月末までに購入するよう指示していたことが十四日、分かった。
購入指示は「自社製品拡販購入運動」の名称で実施。管理職以外の一般社員については金額は設定していないが、全社員を対象に製品購入を要請しているという。
世界的な景気悪化で、家電製品の販売が低迷するなど経営環境は厳しさを増しており、社員がグループ製品の良さを実感することで、販売拡大につなげる狙いがある。
同社関係者によると、指示は部長級が三十万円以上、課長級は二十万円以上で、昨年十二月に目標金額が設定された文書で通知。朝礼などの場で一般社員にも要請された。同社では、これまでにも数回、同様の要請があったという。
三洋電機コンシューマは「グループ製品を愛用することで、新商品の開発や、三洋ファンの拡大につなげたい」としている。
同社は昨年末、カーナビ製造に従事する派遣社員について最大で約百五十人を今年三月末までに削減する方針を表明。減産のため、年末の休業も例年より増やしていた。
同様の指示はパナソニックでも行われているほか、トヨタ自動車でも自主的な取り組みとして実施されている。