2016年夏季五輪の東京招致を求める国会決議が宙に浮いている。
与党は12日の国際オリンピック委員会(IOC)に対する立候補ファイル(開催計画)提出に間に合わせようと、6日に決議案を提示し早期採決を求めたが、民主党は「党内外の機運が盛り上がっていない」として拒否、採決は見送られた。
自民党の大島理森国対委員長は「時期を見ながらあきらめずにやる」と強調。招致委員会会長の石原慎太郎東京都知事は「近々議決されるだろうと確証を得ている」と期待を寄せるが、民主党は慎重姿勢を崩していない。
民主党が慎重なのは、7月の都議選を控え、石原氏と民主党都議団が対決姿勢を強めていることや、招致に反対している共産、社民両党への配慮などからだ。鳩山由紀夫幹事長は13日の会見で「いまさら決議をやる意味があるのかと感じている」としつつ「遅れてもやるべきだということであれば、検討する余地はある」と含みを残した。