14日午前2時半ごろ、東京都杉並区阿佐谷北の空き家から出火、木造平屋約70平方メートルを全焼した。空き家は「トトロの家」として親しまれていた。けが人はなかった。
杉並区によると、トトロの家は施錠されているが、建物内には侵入を関知するセンサーが備え付けてあり、出火した同日午前2時すぎに、センサーの反応があったという。
現場に火の気はないことなどから、警視庁杉並署は何者かが侵入して放火した疑いもあるとみて出火原因を調べている。
同区によると、建物は洋風の建築様式で昭和初期に建てられた。アニメ「となりのトトロ」の宮崎駿監督が、著書「トトロの住む家」の中で「トトロが喜んで住みそうな懐かしい家」として紹介。同区は建物や周辺を公園として整備し2010年度に開園する予定だった。
同区の担当者は「杉並の文化を今に伝える貴重な建物だった」と話した。