毎日放送(大阪市)の記者にニュース映像を違法に隠し撮りされたなどとして、兵庫県宝塚市の女性が同社に損害賠償などを求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)は13日、同社の上告を退ける決定をした。
同社に10万円の支払いを命じた2審・大阪高裁判決が確定した。
2審判決によると、同社は2005年5月9日の夕方のニュースで、宝塚市内の喫茶店が、近くの路上でたこ焼き店を営んでいた原告の女性から嫌がらせを受け、閉店に追い込まれたと報じた。その取材の際、同社の記者は身分を明かさずに女性に接触。喫茶店のコーヒーについて、女性が「ぬるいわ、まずいわ、薄いわ」と語る様子を隠しカメラで撮影し、一部を放送した。
2審判決は「自分の容姿や発言をむやみに撮影・公表されない自由を違法に侵害した」と取材の違法性を認めた。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090213-OYT1T01037.htm