大阪府が財政再建の一環として、定年退職後に再雇用した元府職員ら最大70人程度の非常勤職員の契約を更新せず、雇い止めにすることが13日、分かった。3月末で定年を迎える職員の再雇用も絞り込む。橋下徹知事は原則として定年退職者のうち希望者全員を受け入れてきた労使慣行にメスを入れる方針だ。
大阪府では毎年100人前後を再雇用している。各部局や教育委員会などに再雇用を含む計約1400人の非常勤職員を配置。事務の補助や窓口業務、各種相談の対応などを担当する。契約は1年ごとだが、元職員の再雇用では、原則として年金の満額支給年齢まで更新している。
府は世界的な景気悪化の影響や財政事情を勘案。事業の見直しを徹底して進めた結果、最大で70人程度の削減が必要と分かった。ただ新規事業などで採用を増やすケースもあり、最終的には70人より少なくなるという。
一方で、府は橋下知事の指示を受け、4月から延べ400人の非正規労働者を臨時雇用する方針。正職員の超過勤務手当の一部を財源としたワークシェアリングで、府は「雇い止めとは関係ない」としている。
雇い止めは、世界的な景気悪化の影響を受け、国内の自動車工場などで期間従業員らを対象に続発。派遣切りや学生の内定取り消しなどと合わせ、社会問題化している。
(2009年2月13日22時27分 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090213-OHT1T00276.htm