【クラーレンスセンター(米ニューヨーク州)=白川義和】米ニューヨーク州バファロー近郊で12日午後10時20分(日本時間13日午後0時20分)ごろ、コンチネンタル航空の国内近距離便が民家に墜落し炎上した。
この事故で、乗客44人と乗員4人、非番の操縦士1人の全員と、巻き添えになった民家の住民1人の計50人が死亡した。ほかに住民2人も負傷した。在ニューヨーク日本総領事館によると、乗客に邦人が含まれていたとの情報はないが、最終確認を急いでいる。
米国家運輸安全委員会(NTSB)や警察などが事故原因の究明を急いでいる。米国土安全保障省はテロの可能性はないとしている。
墜落したのは、カナダ・ボンバルディア社製の双発旅客機DHC8—Q400型機(74人乗り)で、2007年3月に高知空港で胴体着陸した全日空機と同型。コルガン・エアー社(本社バージニア州)が所有、運航し、ニュージャージー州のニューアーク国際空港からバファロー・ナイアガラ国際空港に向かっていた。事故は到着予定の約5分前だった。
現場は、同空港から約10キロ手前の集落クラーレンスセンターで、13日朝になってもガソリンの異臭がたちこめた。爆発音を聞いて現場に駆けつけ、事故機が炎上する様子をビデオカメラで撮影した大学生アンソニー・トリジリオさん(19)は「ものすごい炎が上がり、現場は大混乱だった」と話していた。
事故当日の12日には、ニューヨーク州など米東部では強風注意報が出され、各地の空港でキャンセルや遅れが相次いでいたが、事故との関連は不明。AP通信によれば、事故当時、現場一帯はみぞれまじりの天候だった。
また、地元紙バファロー・ニューズ(電子版)によると、事故機には、バファロー出身の夫を01年9月の米同時テロで失った女性が乗っていた。女性は、夫の誕生日を現地で過ごそうと搭乗していたという。