町田市三輪地区の三輪緑山自治会(山崎太一会長、約1370人)は15日、都獣医師会町田支部などの協力を得て、大地震の際に住民がペットと一緒に避難する訓練を近くの三輪スポーツ広場で実施する。ペットの犬、猫約150匹と飼育者が参加する予定。ペット同行の避難訓練は珍しいという。
避難所はペットの入室を禁じているため、今回はペット用の避難場所を確保している。
住民は、ペットと一緒に会場に向かい、避難確認票を交付してもらうとともに、ペットが逃げないようにケージに入れたり、ひもでつないだりする。また、飼い主などのデータを記録したマイクロチップ(電子迷子札)を、ペットに注射器で埋め込む実演や、けがをしたペットの手当て訓練なども行う。
2004年の新潟県中越地震では、避難所にペットが入れないため、飼い主がペットと一緒に、半壊した自宅や車の中で生活し、体調を崩すといったケースが報告されている。
同自治会だけで、約900匹のペットの犬、猫がいるとみられている。山崎会長は「ペットとともに避難生活をする時、どれくらいのスペースが必要で、どんなものを用意すればいいかなどの基礎データを、訓練を繰り返して収集したい」と話している。
町田市が06年2月、都獣医師会町田支部と締結した「災害時の飼育動物救護活動に関する協定」では、〈1〉飼育者は、ペットの避難場所をあらかじめ確保しておく〈2〉できない場合は、飼育者はペット(犬、猫など小動物に限る)と同行して避難する〈3〉逃げたペットを速やかに飼い主に戻すため、情報を一括管理する——となっている。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090213-OYT8T00033.htm