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2009年02月13日(金) 00時00分

振り込め阻止 不十分  金融機関で声掛けなく26人被害読売新聞

警視庁 集中警戒へ

 2月上旬に警視庁が認知した振り込め詐欺の被害者のうち、金融機関で現金を振り込んだ人は27人に上り、このうち26人が振り込み時に銀行員から振り込みを思いとどまらせるための声を掛けられていなかったことがわかった。

 同庁によると、都内の金融機関で本格的に声掛けを始めた昨年10月以降の被害は1日平均約5件だったが、今年1月下旬、約10件に増加。

携帯電話販売店を訪れ、本人確認の徹底を要請する米村敏朗警視総監(前列右)

 こうした実態が明らかになったため、同庁は年金支給日の13日を集中警戒日とし、警察官やボランティア計約1万2000人を動員、都内の全ATM約1万1000か所を巡回する。

 同庁の集計によると、今月1〜8日の振り込め詐欺被害は33件で、このうちATMや窓口に現金を振り込んだケースは27件だった。この27人に声掛けの有無を確認した結果、「声をかけられた」と回答したのは1人だけだった。

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 一方、同庁は12日、携帯電話を使った振り込め詐欺が後を絶たないため、米村敏朗警視総監が、渋谷区神宮前の携帯電話販売店を訪れ、身分証提示など本人確認を徹底するよう求めた。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20090213-OYT8T00140.htm