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2009年02月13日(金) 00時00分

ウオール・クライミング カヌー 女子サッカー 江東・小中の部活動読売新聞

マイナー競技 目指せ世界

 ウオール・クライミング(壁登り)、女子サッカー、カヌー。珍しい部活動が、江東区の小中学校に新年度誕生する。クライミング部とカヌー部は23区初で、区教委は「部活動の選択肢を増やし、子供たちの可能性を広げたい」と期待をかけている。(稲村雄輝)

 同区は、今年度も都内初のセーリング部を設立した。競技人口が比較的少ない「マイナー種目」を部活動に取り入れることで、将来の有望選手の発掘につなげることも狙いの一つだ。

ウオール・クライミング部の練習場所となる深川スポーツセンター(同センター提供)

 区教委によると、クライミング部が設立されるのは、区立臨海小(門前仲町1)。23区唯一の練習施設がある深川スポーツセンター(越中島1)で活動する。

 同センターでは、都山岳連盟(事務局・中央区)から講師を迎え、クライミング教室などを毎週開いている。同小も講師派遣を受け、放課後に月1〜2回練習を行う予定。区教委は「基本的な体の使い方などを学んでもらい、2013年の東京国体で活躍できる選手を育てたい」としている。

 女子サッカー部は、活動場所となる第四砂町中(北砂5)を強化拠点校とし、区内の小学校高学年と中学校から部員を募る。都サッカー協会などに協力を依頼し、指導者を派遣してもらう予定だ。

 近年、「なでしこジャパン」の活躍などで女子サッカー人気は高まり、「男子にまじってサッカーを楽しむ小学生も増えてきた」(区教委)。しかし、女子サッカー部がある中高は少なく、進学後にやめてしまう生徒もいた。

 強化拠点校に名乗りを上げた第四砂町中の林昭文校長は、「大きな夢を描く地域の子供たちの受け皿になれば」と話している。私立中やクラブチームとの対外試合を計画している。

 一方、カヌー部は中学校1校に新設するが、設置校は未定。五輪種目の一つで、流れがほとんどない河川などを会場にタイムを競う「フラットウオーター種目」を練習する。横十間川や小名木川などで活動する。

 新設の各部は、それぞれ4月に部員募集を始め、5月に活動を開始する予定。ライバル校がないので、大学カヌー部などに挑戦することも考えている。

 区教委の小林秀樹特命担当課長は「『江東区から五輪選手を』を合言葉に、各種目の底辺拡大にも貢献したい」と意気込んでいる。

http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyo23/news/20090213-OYT8T00144.htm