【ベルリン13日共同】欧州連合(EU)の統計機関ユーロスタットは13日、ユーロ圏15カ国の2008年10−12月期の実質域内総生産(GDP、季節調整済み)の速報値が、前期比で1・5%減となったと発表した。年率換算は発表していないがマイナス6%程度とみられる。前期比は7−9月期(0・2%減)から大きく落ち込み、1999年1月のユーロ導入以来、最大のマイナス成長を記録した。
世界的な景気低迷による輸出急減に加え、設備投資や個人消費の内需不振が拍車を掛けたとみられる。ユーロ圏は3四半期連続のマイナス成長で、景気後退が一段と深刻化していることが鮮明になった。
EU全体の27カ国でも1・5%減(7−9月期は0・2%減)のマイナス成長だった。
国別では欧州最大の経済規模のドイツが2・1%減で、90年の東西ドイツ統一以降で最悪。イタリア1・8%減、フランス1・2%減、スペイン1・0%減。非ユーロ圏では英国が1・5%減となり、欧州主要国が軒並みマイナス成長となった。
08年の年間ではユーロ圏が前年比0・7%増、EU全体で0・9%増だった。