東京証券取引所などに上場する地方銀行87行の2009年3月期連結決算予想が13日出そろい、4割強にあたる38行が純損益で赤字に陥る見通しとなった。金融危機に伴う保有株式関連の損失を計上する一方、景気後退を受けた不良債権の処理費用が膨らむためで、赤字行は前期の4行から急増する。
87行通算の純損益は1070億円の黒字を確保するが、前期比83・4%減と大幅に落ち込む。財務基盤の強化を目指した経営統合や資本提携、公的資本注入の動きが今後広がりそうだ。
08年4−12月期は、87行で総額2751億円に上る株式関連の損失を計上。純損益は全体のほぼ半数に当たる44行が赤字となった。
各行は、融資先の地元企業の経営破綻などが相次ぎ、多額の不良債権処理も迫られ、処理費用は合計で前年同期比約1・5倍の6520億円に増大、地銀の収益を大きく圧迫した。
株価低迷や不良債権処理の負担増から地銀の経営体力の低下が進み、地域経済が今後、一段と疲弊する恐れがある。