16日に来日するクリントン米国務長官が打診していた小沢一郎民主党代表との会談は13日、見送られる公算が大きくなった。民主党は米側と最終調整を続けているが、外務省首脳は「もうないだろう」と述べた。小沢氏が総選挙に向けた地方遊説を優先しているためで、政権交代を目指す小沢氏の外交姿勢が問われそうだ。
「日程調整が難しいのが現実だが、会う意向はある」。民主党の鳩山由紀夫幹事長は13日午後の記者会見で、苦しい釈明を強いられた。
民主党にとっては、政権交代の機運を高める絶好の機会。小沢氏の地方遊説と両立させるため、米側に17日午前の会談を提示したが折り合わず、13日午前にいったん見送りが固まった。同日午後になって山岡賢次国対委員長が米側と再調整に乗り出したという。小沢氏との会談を想定し、浜田靖一防衛相らの会談時間を変更していた外務省からは不満も漏れる。