岐阜県海津市が民間業者に業務委託している巡回バスの男性アルバイト運転手(56)=三重県桑名市=が、無免許で9年間近くバスを運転していたことが分かった。岐阜県警海津署は、運転手を道交法違反容疑で調べるとともに、運行前に必要な免許の確認を怠っていた疑いがあるとして、運転手を雇用していた南濃レンタカー(海津市南濃町)の関係者を道路運送法違反容疑で事情聴取している。
同署によると、13日午前9時20分ごろ、同市南濃町の市役所南濃庁舎前で、巡回バスと同市の男性会社員(60)のダンプカーの接触事故があり、同署による事故処理の過程で、運転手の無免許運転が分かった。
調べによると、運転手はバスの運転に必要な大型二種免許を以前持っていたが、10年前に人身事故で免許取り消しの処分を受けて以来、無免許で運転を繰り返していたという。
巡回バスは、市が南濃レンタカーと、同県大垣市のタクシー会社に運行を委託。市総務課によると、南濃レンタカーは市の合併前の2000年4月から業務を委託。記録では、この運転手は当時から登録されており、週末を中心にバスの運転を続けていたという。
南濃レンタカーの運行管理者は「状況がきちんと把握できていないので、今は(取材に)答えられない」としている。海津市の松永清彦市長は「誠に遺憾である。事実関係を把握の上、厳正に対処する」とコメントした。
(中日新聞)