自衛隊鳥取地方協力本部(鳥取市)が、市民の基地研修を行った際に防衛省が支給した交通費の余剰金を不正流用したとして、防衛省は13日、本部長だった男性1等陸佐(48)=中部方面総監部付=を停職40日、副本部長の男性事務官(60)を戒告処分にした。
陸上幕僚監部によると、同本部は昨年3月、広島県の基地への研修を実施し、参加者約60人に防衛省が旅費として計約188万円を支給。交通費は鉄道運賃を基準に算出したが、実際はバスを使い約48万円が余った。
1佐は国庫に返還せず、約16万円を研修時の飲食代などに使い、残る約32万円をプールしていた。
1佐は「別の研修で高速道路代などに使おうと思った」と話しているといい、陸幕は「私的な流用はなかった」と説明している。防衛省は問題発覚後に本部長を更迭した。
長野地方協力本部では、民間団体から預かった経費の余剰金を内規に違反してプールしていたことが1月に発覚。一部を着服したとして上田地域事務所長が懲戒免職になっている。