神戸市沖の明石海峡で昨年3月、3隻が衝突し4人が死亡した事故で、業務上過失致死などの罪に問われた砂利運搬船の1等航海士池田敏勝(37)=兵庫県姫路市=と、タンカーの2等航海士酒井正和(55)=栃木県大田原市=両被告の初公判が13日、神戸地裁(岡田信裁判官)で開かれ、池田被告は起訴状の内容を認め、酒井被告は一部否認した。
酒井被告は衝突の危険性を認識した時点について争うとしている。
検察側は冒頭陳述で「池田被告は見張り中に携帯電話でテレビを見ていた。酒井被告は減速すれば衝突を回避できた」と指摘した。
起訴状によると、2人が操船していた砂利運搬船第5栄政丸とタンカー「オーシャンフェニックス」は昨年3月5日、見張りを怠って衝突。貨物船「ゴールドリーダー」を沈没させ、フィリピン国籍の乗組員4人を死亡させたとされる。
うち1人は現在も行方不明だが、神戸地検は死亡したと認定した。