新潟県の泉田裕彦知事と新潟市の篠田昭市長は13日、県庁で記者会見し、新潟水俣病未認定患者救済のため4月1日から施行する県の独自条例で支給する福祉手当を、月額7000円とすると発表した。新潟市は、市内の患者について手当の2分の1を負担する。
手当の対象者は、未認定患者に交付される保険手帳などの保持者とし、今後手帳を申請する人も含まれる。県によると、1月末現在で650人。
篠田市長は、条例が患者を「メチル水銀が蓄積した阿賀野川の魚介類を摂取し、水俣病の症状を有する者」と広く定義したことについて「(差別や偏見で)引き裂かれた地域に、きずなを取り戻す一番の土台になる」と評価した。