政府は13日の閣議で、環境に配慮した製品の購入を政府機関に義務付けたグリーン購入法の基本方針改定を決定した。コピー用紙の古紙配合率を現行の100%から70%以上に緩和、原料として間伐材などの使用を認め、資源を有効利用した用紙を幅広く生産できるようにするのが柱。4月から適用する。
また、これまで性能の規定がなかった太陽光発電システムについて、発電効率や耐久性などの基準を設定。さらに携帯電話を同法の対象に追加、希少金属を再利用するために分解が容易であることなどを基準とした。
コピー用紙をめぐっては2008年1月、製紙会社が「古紙100%」と配合率を偽装して出荷していたことが判明。古紙だけで製造するのが難しいことが背景で、環境省の推計によると、現在の古紙100%用紙の生産量は年間4万トン程度にとどまっている。
一方、これまでの基準では古紙100%のコピー用紙の需要は政府機関だけでも5万−6万トン、自治体なども含めると30万トンに上り、全量供給は困難。そのため間伐材や、第三者機関が環境に配慮していると認証した森林産のパルプなどを一定割合まで混入することを認めた。