東京都は12日までに、新銀行東京を含む地域の金融機関が中小企業に融資して焦げ付いた場合、一定割合で損失補てんできる条例案をまとめた。都は「新銀行だけを対象にした条例案ではない」としているが、都が1400億円を出資し、経営再建中の新銀行への新たな支援策との見方もあり、議論になりそうだ。
条例案は18日開会の定例議会に提出する。
産業労働局によると、条例案は、都が地域の銀行や信用金庫、信用組合と連携し、都内の中小零細企業の資金繰りを支援するのが目的。金融機関が一定期間、取引を継続している企業を対象にする。
2009年度当初予算案に計上する300億円を貸付原資として金融機関に預託。貸付原資は無利子のため、金融機関は金利を引き下げて融資できるという。融資が焦げ付いた場合は、都が損失額の一定割合を補助できるとしている。