【北京=杉山祐之】新華社電によると、北京市公安局は12日、同市中心部で9日に起きた国営中央テレビ新社屋の付属高層ビル火災で、新社屋建設プロジェクト弁公室主任ら同テレビ関係者4人、火災原因となった花火の違法打ち上げを請け負った業者8人の計12人を拘束したと発表した。
中央テレビ関係者は、市の使用許可が必要な式典用花火を勝手に打ち上げさせた疑いが持たれている。業者は用意された花火700発以上(100万元=約1300万円相当)のほとんどを打ち上げた。火災発生後、業者の8人は未使用の21発を現場に残して北京から逃走していた。
この火災では、消防士1人が殉職。報道によると、損失額は「数十億元(数百億円)」とも言われる。市民の間では「民衆の暮らしが苦しい中で、何という税金の無駄遣いか」などの批判が強く、当局は社会の安定対策の上でも、厳罰で臨むことになりそうだ。