【ワシントン=黒瀬悦成】11日付の米ウォール・ストリート・ジャーナル紙の社説は、オバマ大統領が9日に行った就任後初の記者会見で、事前に用意された記者の名簿を見ながら、質問する記者を指名していたことを批判した。
大統領は会見で、手元の名簿を見ながらまず記者の名前を読み上げ、「どこにいる?」と探す行為を繰り返した。社説は、現政権が「公開性を掲げているのに、事前に質問者を選ぶのは異様だ」と批判し、ホワイトハウスが気に入らない記者を「懲らしめる狙いがあるのでは」と指摘した。
社説はまた、ほとんどのメディアがこうした行為を批判していないとし、「次回の会見で指名されないことを恐れているのではないことを願う」と、同業他社にくぎを刺した。
会見では、リベラル系ブログ「ハフィントン・ポスト」の記者が指名されて話題となる一方、保守系紙は最後まで指名されなかった。