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2009年02月12日(木) 15時10分

難民申請急増で連絡会議、職・住情報を国・支援団体で共有読売新聞

 外務省は、難民支援に取り組むNPO法人や人権団体と定期的に情報交換する「連絡会議」を近く設置する。

 急増する難民認定申請者に効果的な生活支援を行うため、住居や職探しに関する情報を幅広く収集・共有するのが目的だ。

 連絡会議は外務省が呼びかけ、「難民支援協会」、「アムネスティ・インターナショナル日本」、「日本福音ルーテル社団」や、同省の外郭団体「アジア福祉教育財団難民事業本部」などが参加する見通しだ。

 日本への難民認定申請は政情不安が続くミャンマーを中心に、ここ数年急増しており、2008年は07年の約2倍の1599人で過去最多となった。これに対し、同年に審査などを終えたのは918人にとどまっている。審査期間も07年平均で約1年8か月と長期化が指摘されており、多くの申請者はその間、待機を余儀なくされている。

 申請者のうち生活困窮者には、外務省が難民事業本部を通じ、生活支援(日額1500円)、家賃補助(月額最高4万円)などを行っているが、支給者数も昨年は約300人と増加傾向で、今年度の予算(6500万円)はすでに使い切った。年度末までの支出総額は1億5000万円に膨らむ見通しだ。

 このため、同省は連絡会議を通じ、各支援団体との連携を密にすることで、家賃の低い物件や求人情報の収集に努め、効率的な支出につなげたい考えだ。

 一方で、難民認定を所管する法務省に対しても、審査期間の短縮を求めていく構えだ。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090212-OYT1T00656.htm