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2009年02月12日(木) 12時34分

北陸新幹線の地元負担220億円増額、新潟県知事「ノー」読売新聞

 長野—金沢間で2014年度末の開業を目指す北陸新幹線整備事業の地元負担金の増額を求められた新潟県の泉田裕彦知事は12日、地方財政の悪化を理由に、「このままでは県の新年度当初予算に増額分を計上するのは難しい」との考えを明らかにした。

 北陸新幹線(長野—金沢)の当初建設費は約1兆5700億円。国が3分の2、残り3分の1は、地元の新潟、長野、富山、石川各県が負担する。このうち新潟県の負担額は約1423億円だったが、国土交通省などは1月中旬、物価上昇などを理由に総建設費が約1兆7900億円に増えるとして、同県に約220億円の負担増を求めたという。

 泉田知事は、「負担増が決まる前に地元と十分協議すべきだ。一方的に突然、負担金の増額を求められても対応するのは極めて難しい」とし、〈1〉建設費が増える理由〈2〉建設費圧縮の取り組み——などについて、事業者の独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」に詳細な説明を求めるとしている。

 河村官房長官は12日の記者会見で、「国交省側が新潟県側に十分説明をして、協力を求めていくことが大事だ」と述べた。

 北陸新幹線は、東京から長野、富山、金沢、福井を経由し、最終的には新大阪まで結ぶ計画で、東京—長野は営業運転が行われている。新潟県内分は約78キロ。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090212-OYT1T00544.htm