日立製作所は12日、英国運輸省が発注した幹線高速鉄道の車両製造と保守事業について、日立を中心とする陣営の受注が内定したと発表した。これを受け、日立は鉄道車両の生産で初となる海外工場の英国内での建設を検討していることも正式に表明した。
受注が内定したのは、日立が製造・整備した車両を20年から30年間リースとして現地の鉄道会社に提供する契約。導入される車両は最大で1400両で、共同で入札した英国のゼネコンが建設する車両基地の受注額を含んだ合計額で約9580億円に達する大型契約となる。
今後、詳細な条件を詰めた上で今年10月ごろまでに正式契約を結ぶ方針。日立は契約成立後、車両の製造に着手。車両は2013年以降、ロンドンと英国北部のエディンバラを結ぶ路線などで営業運転を始める予定だ。