景気後退に伴い障害者が働く作業所などの仕事が減っていることから、厚生労働省は12日までに、作業所や、障害者を多数雇用している企業に物品購入やクリーニング作業などを積極的に発注するよう、全国の地方自治体に通知した。
特別支援学校(旧養護学校)を今春卒業する生徒が就職を予定していた職場へ実習に行っても、その企業の経営悪化で就職できないといったケースも続出。厚労省は日本経団連など経済界にも、障害者の雇用維持を要請した。
障害者の作業所や授産施設では、製造業の下請け作業を担っているところも多く、自動車メーカーの減産により仕事が大幅に減るなどの影響が出ている。
自治体への通知には、自治体による仕事の発注が考えられる例を一覧表にして添付。(1)文房具や作業服、パンなどの物品(2)印刷や清掃などの作業−を挙げている。物品については役場での使用だけでなく、各種行事の記念品としての活用も求めている。