日銀が12日発表した1月の国内企業物価指数(2005年=100、速報)は105・5となり、前年同月に比べ0・2%下落した。前年比上昇率がマイナスに転じるのは、03年12月以来、5年1カ月ぶり。原油など原材料価格の下落に加え、世界的な景気後退に伴う需要急減や円高が主因。
円高の影響で輸入物価指数(円ベース)は24・6%下落し、1987年2月以来約22年ぶりの下げ幅を記録。日銀は「最終需要が減退しており、消費者側からの下げ圧力も強い」(調査統計局)と指摘、日本経済のデフレ傾向が一段と鮮明になってきた。
企業物価指数は、企業間で取引される製品の取引価格を示す。同指数は前月比でも1・0%下落し、金融危機が深刻化した08年9月以降、5カ月連続でマイナスとなった。下げ幅は4カ月連続で1・0%台に達し、異例のスピードで価格調整が続いていることを示した。