新潟県の泉田裕彦知事は12日の記者会見で、建設費の上昇などを理由に国から増額を求められていた北陸新幹線の建設負担金約220億円について「国から十分な説明がない。(新年度の)当初予算案に入らない可能性がある」と話し、現段階では支払いに応じられないとの見解を示した。
今後国土交通省に対し、建設費が高騰する根拠を示すよう要望する方針で、新年度予算が確定する来週中に回答を得たいとしている。長野や富山など関係自治体との調整はしていないという。
泉田知事は「本来なら国と(自治体が)協議して進めていくべき課題だ」として、一方的に負担金増額を要請した国交省の姿勢に重ねて難色を示した。
国交省は1月、整備新幹線で建設中の5区間のうち、建設資材の高騰などの理由で工事費が増加する4区間の沿線の10道県に、約1400億円の新たな負担を要請。新潟県には約220億円を求めていた。