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2009年02月12日(木) 21時48分

温室ガス削減、6つの選択肢設定 5%増から25%減まで東京新聞

 日本の温室効果ガス排出削減目標に関する「中期目標検討委員会」が、先進国全体で2020年に1990年比25%の削減を想定したものなど、6つの考え方に基づいて選択肢をつくることを決め、12日、麻生太郎首相の「地球温暖化問題に関する懇談会」に報告した。4月中に選択肢を決め、政府が6月までに目標値を定める。

 検討委は6つの考え方に基づく削減数値の試算を基に「上限が1990年比プラス5%程度、下限がマイナス25%程度の範囲内で、今後、本格的な分析を行う」とした。

 選択肢は、産業界が受け入れやすい緩やかなものから、温暖化抑制を重視した厳しいものまで幅広いが、京都議定書の目標より緩い数値を含めたことには、国内外から批判が出る可能性もある。

 検討委は「温暖化の深刻な被害回避には、先進国全体で20年に90年比25−40%の削減が必要だ」との、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の指摘を考慮。これを、日本を含む先進各国で分担して実現する手法として「日本も25%削減」「各国の削減費用が国内総生産(GDP)に占める比率を一定にする」「二酸化炭素(CO2)1トン当たりの削減費用を各国で同じにする」との3通りを、選択肢設定の考え方として採用した。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021201000744.html