【モスクワ12日共同】インタファクス通信によると、ロシアの宇宙ロケット分野の専門家は12日、米ロの人工衛星の衝突で発生した大量の宇宙ごみが、原子炉を積んだ旧ソ連の人工衛星と衝突し、放射能汚染を引き起こす恐れがあると警告した。
今回の衝突は高度約800キロの宇宙空間で起きたが、この高さには原子炉を積んだ旧ソ連の衛星が廃棄されたままになっているという。
ロシア軍によると、衝突したロシアの衛星「コスモス2251号」は1993年に打ち上げられた軍事衛星で、約2年後に機能を停止し、使われなくなっていた。宇宙ごみは高度500−1300キロの範囲に飛散したという。
78年には、原子炉を積んだ旧ソ連の軍事衛星「コスモス954号」がカナダに落下。放射能を帯びた破片が散乱し、周囲が汚染される事故が起きている。