千葉県警が、ネット上で金融機関の口座の買い取りを誘う書き込みに捜査員がだまされたふりをする「おびき出し捜査」を実施し、犯罪収益移転防止法違反容疑で住所不定、無職青木一雄容疑者(40)を逮捕したことが12日、分かった。「相手が警察官とは思わなかった」と話しているという。
県警は、青木容疑者が「数十口座を売った」と供述したと発表しており、振り込め詐欺グループに口座を売る「道具屋」とみて転売先などを調べている。
調べでは、青木容疑者は1日、ネット掲示板に「口座高価買取 4万円」などと掲載した疑い。
県警によると、2日、青木容疑者の書き込みを発見。「口座を売りたい」などとメールや電話で告げて連絡を取り、10日に直接会う約束を取り付け、おびき出した。同容疑者は携帯電話で数回にわたって待ち合わせ場所を変更したが、都内のJR秋葉原駅近くの路上で接触した捜査員が身柄を取り押さえた。