島根県津和野町にある医療・介護の4施設の指定管理者となる医療法人橘井(きっせい)堂の須山信夫理事長は10日、町内で記者会見し、4月からの運営方針を説明した。2病棟態勢の再開を目指していた津和野共存病院は看護師不足が解消できず、1病棟のままスタートさせる。
昨年12月、指定管理者だったJA石西厚生連が自己破産したのを受け、橘井堂は1月、職員採用試験をして151人に採用通知を出した。しかし採用を承諾したのは137人にとどまり、そのうち看護師は30人という。
共存病院は人員不足のため1月に療養病棟(49床)を休止しており、町は再開を求めていた。須山理事長は「現在の1病棟を維持するのに最低17人が必要。ほかの3施設にも配置しないといけないので休止中の病棟の再開は当面、難しい」と述べた。
【写真説明】4月からの運営方針について説明する須山理事長(右)と中島巌町長