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2009年02月11日(水) 03時21分

外務省、国際機関人事を白紙に…天下り批判受け再公募読売新聞

 外務省は、日本が多額の資金を拠出する国際機関「日本アセアンセンター」(東京・銀座)の事務総長候補に公募で選んだ同省OBを充てる方針を撤回し、ホームページ上で再公募を始めた。

 国会で「外務省の天下りだ」との批判を受けたためで、年俸も2090万円から1670万円に引き下げる考えだ。

 1981年に設立され、11か国が加盟する同センターは、貿易促進などのため、東南アジアの商品の展示会などを行っている。

 日本は2008年に加盟国中第1位の7億1550万円を拠出しており、同センターの運営に強い影響力を持っている。事務総長は加盟国の代表からなる理事会で決めるが、歴代の6人の総長はすべて外務省OBが就任してきた。

 昨年5月の衆院外務委員会で、自民党の河野太郎衆院議員が「外務省の天下り先だ」と批判したため、外務省は昨年10月末から約1か月、事務総長候補の初の公募に踏み切った。しかし、大学関係者や経済界による選考委員が7人の応募者から選んだのは、外務省OBの元フィリピン大使だった。

 1月14日の同委員会理事懇談会では再び厳しい天下り批判の声が飛び、今月16日まで再公募することになった。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090211-OYT1T00025.htm