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2009年02月11日(水) 02時12分

「かんぽの宿」譲渡・廃止、期限延長すべき…総務相が示唆読売新聞

 鳩山総務相は10日の参院総務委員会で、保養宿泊施設「かんぽの宿」の譲渡・廃止について「(法律で決まっている期限の2012年9月末までが)そのままでいいかどうかも、見直し対象だ」と述べ、譲渡・廃止の期限を延長すべきだとの考えを示唆した。

 鳩山総務相は、かんぽの宿がオリックスへ一括売却することが決まった手続きを問題視してきたが、譲渡・廃止方針の見直しに触れたのは初めて。社民党の又市征治氏の質問に答えた。

 かんぽの宿は、日本郵政株式会社法で、民営化から5年後の12年9月30日までの間に譲渡・廃止することが決まっている。日本郵政が売却先を公募して、昨年12月にオリックスへの一括売却が決まったのも、この方針に沿ったものだ。しかし、鳩山総務相は、かんぽの宿の資産評価額が低いことを問題視しており、今回の発言は、評価額が低いまま早期に売却することをけん制する狙いがある。

 また、鳩山総務相は、今年3月に郵政民営化委員会の3年ごとの見直し作業が行われることにも触れ、「(日本郵政を)国有化に戻すということ以外は、すべて見直しの対象になる」と強調した。ただ、譲渡・廃止方針を見直すには、法改正が必要で、与党内から異論が出る可能性もある。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090210-OYT1T00786.htm