JR立川駅南口にある商店街の店主らが、近くの立川市錦第二公園(通称・オニ公園)にある鬼の顔をかたどった滑り台をシンボルとして街おこしに活用し始めた。ポストカードや携帯電話用ストラップを作ったり、スタンプラリーを実施したり。3月には公園でイベントを予定している。南口にある立川市役所が、来年5月に北口に移転するのを前にした生き残り作戦だ。
街おこしに取り組んでいるのは、立川駅南口のウインズ通り(錦町)周辺のそば店や居酒屋の店主ら12人で作る「F.F style会」。
オニ公園は、テレビドラマ「ごくせん」や、立川市を舞台にした漫画「聖☆おにいさん」(月刊「モーニング2」)に登場し、公園を訪れる人も少なくないことから、「市のシンボルが昭和記念公園なら、うちらのシンボルはオニ公園」=高橋昌裕さん(42)=ということになった。
立川市によると、設計者が公園を作る際、町の鬼門を守り、災いを防ごうと、鬼をモチーフにした滑り台を設置したという。完成は1978年頃。
会員たちは昨春、会を発足させた後、オニ公園や各店の場所を記した手作りマップを製作。10、11月には、会員の店を巡るスタンプラリーを実施した。さらに、ポストカード500枚を作り、7店舗で今年1月下旬から配布している。
ポストカードには、各店主の一言コメントとともに、「『揺るぎない店づくり』という共通の目標に向かって団結しよう」と、オニ公園の滑り台の前でメンバーが一列に並び、肩に手をのせている写真が印刷されている。
同会と立川観光協会は現在、オニの滑り台をかたどった携帯電話用ストラップを制作中。今後、ストラップを持ってきた客に対し各店でサービスすることも検討している。
同協会の岩下光明理事(50)は「立川らしい場所としてPR活動していきたい」と話している。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/tokyotama/news/20090210-OYT8T01139.htm