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2009年02月11日(水) 17時29分

米国、野鳥の越冬地が北へ移動 5百キロ以上例も、温暖化原因か東京新聞

 【ワシントン11日共同】米国の自然保護団体「全米オーデュボン協会」は10日、地球温暖化の影響で北米に生息する野鳥の越冬地が過去40年間で平均56キロも北上したとする報告書を発表した。

 500キロ以上も北上した種もあり、同協会は「生態系の異変が起きている。温暖化対策に取り組まないと、多くの野鳥が危機にさらされる」と警告している。

 1966年以来、毎年クリスマス前後に数万人の愛鳥家が観察した記録を基に、305種の野鳥の越冬地を分析。その結果、58%に相当する177種の越冬地が北に移動、100マイル(約161キロ)を超える移動も60種以上でみられた。野鳥の越冬地の変化は珍しくないが、多くが北へ移動したことから、温度上昇が原因と考えられるという。

 移動距離の長い例では、カモ科の水鳥ウミアイサが約510キロ、森林に生息するハリモミライチョウは約509キロ、庭先でも見かけるマツノキヒワは約463キロだった。

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2009021101000247.html