4月の名古屋市長選で、自民党市議団が擁立に向けて調整する元中部経済産業局長の細川昌彦・中京大教授(54)は10日、参加したイベント会場に詰め掛けた報道陣に「市民の熱い思いを受け止め、考えたい」と述べるにとどまり、出馬への明言を避けた。
細川氏は、自民の動きに「名古屋は底力がある街。どうやって豊かに発展させていくかアイデアや思いは持ち続けている。政党を含めて支援していただけたら、ありがたい」と意欲は見せたが、出馬に関する問いには一切、言葉を濁した。
自民市議団は引き続き、細川氏に絞って調整を進める。ただ細川氏と周辺は、政党が前面に出ない「無党派」選挙に固執する構えも示しており、市民の支援が思ったほど広がらなければ、出馬を断念する可能性もある。
市長選には、共産党などが推薦する太田義郎・愛知県商工団体連合会長(65)が出馬を表明。民主党の市議団が推す伊藤邦彦弁護士(55)と、河村たかし衆院議員(60)=愛知1区=も意欲を見せている。
(中日新聞)