「三笠フーズ」（大阪市）による汚染米の不正転売事件で、伝票上の取引にかかわった「マルモ商事」（佐賀県）の丸山茂夫容疑者（６０）＝不正競争防止法違反容疑で逮捕＝が「三笠から頼まれ、請求書を流していただけ。商品がコメだという認識さえなかった」と話していたことが１１日、分かった。
三笠から１キロ当たり４—５円が「業務協力費」などの名目で支払われており、大阪、福岡、熊本三府県警合同捜査本部は仲介業者の名義を利用し、実体のない伝票取引で価格をつり上げていたとみて調べている。
合同捜査本部は１１日、三笠社長の冬木三男容疑者（７３）と丸山容疑者ら計５人を送検した。
丸山容疑者は昨年１２月の取材に対し、三笠と伝票上の取引が２００３年に始まったと説明。三笠から工業用のり原料として納品書が届き、マルモは汚染米を取引した形にして、三笠から１キロ当たり４円の業務協力費を受け取ったという。
０７年１１月以降は、マルモがサン商事（福岡）に転売する形で、三笠から「差額」名目で１キロ当たり５円を受け取ったという。
丸山容疑者によると、転売価格や量は三笠側が決定。「商社なので伝票上の取引は問題ない」と説明していた。
調べでは三笠は昨年１—８月、１キロ当たり１８・９円で商社などから仕入れた農薬アセタミプリド汚染米を転売。伝票上の取引を経て、同６９・５—９８円で熊本、鹿児島両県の酒造会社６社に渡ったとされる。
伝票取引にかかわったとみられるのはマルモ商事とサン商事の２社だった。
（2009年2月11日21時18分 スポーツ報知）
http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20090211-OHT1T00267.htm