2009年02月11日(水) 22時47分
観光ロードの東大路通、歩道拡幅や無電柱化へ 京都市(産経新聞)
清水寺や知恩院、八坂神社などへの観光客らでにぎわう京都市東山区の東大路通で「エコ観光」を促進しようと、京都市は平成21年度から自動車の通行量を減らして歩道を拡幅、無電柱化する進める方針を固めた。東大路通は人通りが多いにもかかわらず歩道の幅が狭く、「安全で快適な歩行空間を」と要望も寄せられていた。京都議定書誕生の地として環境施策に重点を置く市の姿勢を反映した事業で、21年度に交通量調査や社会実験を行い、整備構想を策定する。
同区のメーンストリート・東大路通(片側2車線)近くには、南北約3キロの区間に三十三間堂や京都国立博物館、高台寺などの観光スポットが集中。しかし狭い場所では幅員が15メートルあまりしかなく、観光シーズンの週末などはひどい渋滞となる上、歩道も人があふれる状態となっている。
一方、京都市では昨年から、市内中心部へのマイカー流入を抑制し、公共交通機関と歩行者優先の街づくりを目指す「歩くまち」の取り組みを強化。東大路通については、沿道住民との話し合いでも「歩道から人がはみ出して危険」などの意見が寄せられていた。
このため市は、環境上の観点からも、東大路通で徒歩観光を促進する方策を模索。現在市内で行っている、郊外に駐車場を設けて都心へは公共交通機関を利用してもらう「パーク・アンド・ライド」を強化するなどして車の交通量を減らした上で車道数を減らし、幅広で快適に歩行できるよう歩道を再整備する方針を決めた。
ただ、東大路通は主要幹線で生活道路にもなっているため、今後地元との協議や、人が歩く部分を一時的に増やす社会実験などを通じて、歩道の拡張エリアや車道を減らす範囲などについて具体的に決定し、21年度中に基本計画を策定した後、本格着工する方針。
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