2009年02月11日(水) 22時30分
岡田ジャパンやっぱり決定力不足 サッカーW杯予選(産経新聞)
試合終了の笛と同時に、日本の岡田監督は頭を抱えた。豪州ベンチはピム監督を中心に抱き合う輪ができた。表面上は痛み分けの0−0だが、ホームの日本にとって受け入れがたいドローであることは、両指揮官の表情が物語っていた。
「これまでやってきたことをすべて出す」。試合前、遠藤が宣言したとおり、日本は小細工なしの真っ向勝負を挑んだ。そしておそらく、やろうとしていたことはできた。前線から玉田、田中達が猛烈なプレスをかけ、中盤が連動。簡単にロングボールをけらせず、何度もボールを奪い取った。攻撃では相手の守備ラインの裏を田中達や長谷部が何度も突き、両サイドも相手陣内深くまで攻め上がった。
【フォト】GKシュウォーツァーと競り合う長谷部
だが、そこまでだった。クロスはいまひとつ工夫に欠け、決定機は数えるほど。敵地で引き分けでも御の字の豪州守備陣を慌てさせるまでには至らなかった。
「土台はできてきた。組織がしっかりできるのが一番。それに個性が合えば…」。中村俊が話していた今後の課題が重みを増してくる。ラストパスのアイデア、シュート技術…。「世界」を相手にするには、ひたむきに走り、細かくパスをつないでいるだけでは勝てない。岡田ジャパンが初めて体験した世界基準の相手に、改めて気づかされた格好だ。
日本が世界で戦うために取り組んでいる方向性の正しさは、それなりに示された。ただ、組織だけでは解決できないのが決定力不足。岡田ジャパンは古くて新しい“病”に悩まされている。(森本利優)
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