総務省消防庁は十日、二〇〇七年に発生した電気用品や燃焼機器、自動車が関係する火災四千九百四十三件のうち、百六十五件は製品の欠陥が原因だったとする調査結果を公表した。〇六年の百七十四件よりわずかに減少、死者はいなかった。
調査によると、製品欠陥が出火原因だったのは、電気用品が百一件、燃焼機器が四十九件、自動車が十五件。
消防庁によると、電気用品では、日立ハウステックやパナソニックなどの電気こんろに誤ってスイッチが入りやすい欠陥があり、無料改修などで対応。他社製品でも扇風機やテレビ、携帯電話などの欠陥で出火したケースがあった。
燃焼機器では、ノーリツやTOTOの石油給湯器で油漏れから発火する事故が起き、部品の無償交換を実施。自動車では、ゼネラル・モーターズのキャデラックの一部で燃料パイプから燃料が漏れる不具合が見つかり、国土交通省にリコールを届け出ている。
このほか、出火原因が製品の欠陥か使用上の不注意かが判断できないケースは千百九件あり、うち二十七件で死者が出ていた。これら以外の三千六百六十九件では製品の欠陥はないとしている。
消防庁は同日、製品欠陥が原因のケースと、原因不明のケースについて、製品やメーカー名を同庁ホームページで公開。消費者に注意喚起するとともに、関係省庁や、都道府県を通じ各消防本部にも通知した。
調査は、全国の消防署の出火原因調査に基づき、消防庁が集計した。