2009年02月11日(水) 20時44分
渡辺氏ら政策集団発足 天下り全廃など10の政策目標(産経新聞)
自民党を離党した渡辺喜美元行政改革担当相と江田憲司衆院議員は11日、官僚政治の打破や地域主権を旗印とした新たな政策集団を正式に発足させ、都内のホテルで初会合を開いた。渡辺氏は「国民の手に政治を取り戻すため持続的な運動にしたい」とあいさつし、官僚の天下りの全面禁止、議員定数の大幅減など10項目の政策目標を発表した。政策集団の名称は公募で決める。
政策目標は「国民運動のための10の問題提起」と題して、増税の前に国会議員や官僚が身を削るべきだと強調した。官僚の天下りの全面禁止のほか、議員定数は衆院比例代表の廃止で衆院の定数を300に、参院を100にするとし、4割にあたる322を削減する。議員歳費も3割減、公務員給与は1〜2割カットする。企業団体献金は「政治腐敗の元凶」として全面禁止を盛り込んだ。
このほか、首相官邸に幹部公務員の人事権を一元化する「内閣人事局」の創設▽官邸主導の予算編成を実現するための「内閣予算局」新設▽道州制導入−なども掲げた。今後、全国各地の集会や街頭演説で政策目標を訴え賛同者を募るが、政策実現までの具体性が問われそうだ。
初会合には渡辺、江田両氏のほか、参加を決めた15人の有識者のうち作家の堺屋太一氏、高橋洋一東洋大教授ら12人が出席。地方自治体の首長は1月25日に初当選した三重県松阪市の山中光茂市長1人だった。
江田氏は記者会見で、新党結成の可能性について「この政策集団は国民運動の場だ」と否定しつつも「政治家としては責任を果たしていく」と含みをもたせた。
渡辺、江田両氏以外の参加メンバーは次の通り(敬称略)。
PHP総合研究所社長・江口克彦▽前佐賀市長・木下敏之▽作曲家・三枝成彰▽作家・堺屋太一▽東洋大教授・高橋洋一▽前福島県矢祭町長・根本良一▽中央大法科大学院教授・野村修也▽白鴎大教授・福岡政行▽アルファ・アソシエイツ社長・藤原美喜子▽三菱UFJ証券チーフエコノミスト・水野和夫▽元総務庁長官・水野清▽国際弁護士・八代英輝▽三重県松阪市長・山中光茂▽評論家・屋山太郎▽双日総合研究所主任エコノミスト・吉崎達彦
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