2009年02月11日(水) 20時40分
パレスチナに失望広がる イスラエル総選挙で右派台頭(産経新聞)
【エルサレム=黒沢潤】イスラエル総選挙で右派勢力が台頭したことに対し、パレスチナ側では失望が広がっている。
投票前の9日、パレスチナ自治政府のアッバス議長はポーランドの首都ワルシャワで、「総選挙を受けて発足するいかなるイスラエル新政府とも協力する用意がある」と述べた。だが、和平交渉継続派とみられるリブニ外相率いる最大与党カディマの勝利を期待していたのは間違いなく、右派勢力による政権発足を警戒している。
また、フランス通信(AFP)によると、パレスチナ解放機構(PLO)のアリカット交渉局長は10日、「イスラエル人は和平交渉を麻痺(まひ)させるために票を投じた。選挙結果は、イスラエルには和平実現に必要なことをする能力をもつ政府が生まれないということを示している」と、今後発足する新連立政権を切り捨てた。
パレスチナ自治区ガザ地区を実行支配するイスラム原理主義組織ハマスの報道官は、さらに過激な表現を用い、「イスラエル国民は最も好戦的な候補者に投票した。リブニ、ネタニヤフ、リーバーマンの3人組の出現は、テロリスト文化がイスラエルの有権者を支配していることを裏付けるものだ」と非難した。
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